証拠シート
「誘導体は皮膚でビタミンCに変換される」——その大前提を確かめた研究は、ブタの皮膚でした
この記事が根拠にした論文を、1本ずつ表にしたものです。何が測られ、どの濃度で試され、どんな副作用が報告されたか。数字はすべて、実際に PubMed で開いたアブストラクトに書いてあったものだけです。
- 12論文
- 7副作用の
記載なし - 4濃度の
記載なし - 3基準に
合う商品
- 資金源が確認できない8 本
- 資金提供なし2 本
- メーカー資金1 本
- 公的資金1 本
★ 「副作用の記載なし」は、「副作用がなかった」ではありません。
この 12 本のうち 7 本は、副作用について一言も書いていません。書いていないだけです。起きなかったとは、どこにも書かれていません。副作用が実際に報告されていたのは 4 本、全文が有料で確認すらできなかったものが 2 本です。
この2つを混ぜないために、うちは機械(site/verify.mjs)で検査しています。台帳に「なし」とだけ書くと、サイトが公開されません。
| 論文 | 何を測ったか | 試験で使われた濃度 | 報告された副作用 | 期間 |
|---|---|---|---|---|
| Efficacy of topical vitamin C in melasma and photoaging: A systematic review Journal of cosmetic dermatology 2023 ・ PMID 37128827 ・ 資金源が確認できない | システマティックレビュー。統合した試験が測ったものとして、皮膚の topography(きめ・シワ)、生検データ、客観的な色素沈着の評価、水分量が挙げられている | 記載なし(要旨にビタミンCの濃度は一切書かれていない) | 記載なし | 記載なし(『目に見える変化には長期の使用が必要かもしれない』との記述はあるが、期間の数値はない) |
| Use of topical ascorbic acid and its effects on photodamaged skin topography Archives of otolaryngology--head & neck surgery 1999 ・ PMID 10522500 ・ 資金源が確認できない | 機械の測定値と見た目の評価の両方。光学プロフィロメトリー(皮膚レプリカのコンピュータ画像解析。Ra・Rz・shadows)+医師による0〜9点の臨床評価+写真評価+本人の自己評価質問票 | 記載なし(製品名『Cellex-C high-potency serum』とのみ。アスコルビン酸の%は書かれていない)。塗布量は1日3滴(0.5mL) | ★方法欄に『本人の自己評価質問票で有害作用(灼熱感、刺すような感覚、発赤、落屑、乾燥、色調変化、かゆみ、発疹)を報告させた』と書いてあるが、その結果は要旨に一切書かれていない。『副作用がなかった』とは書いていない | 3か月 |
| Topical L-ascorbic acid: percutaneous absorption studies Dermatologic surgery : official publication for American Society for Dermatologic Surgery [et al.] 2001 ・ PMID 11207686 ・ 資金源が確認できない | 組織中濃度の測定(ブタ皮膚のL-アスコルビン酸レベルを測り、経皮送達量を求めた)。ヒトの見た目でも、シワ・シミの機器測定でもない | 『最適な経皮吸収のための最大濃度は20%だった』と記載。加えて『L-アスコルビン酸は皮膚に入るためにpH3.5未満で製剤化されなければならない』。誘導体(マグネシウムアスコルビルリン酸、アスコルビル-6-パルミテート、デヒドロアスコルビン酸)も試したが、その濃度の記載はない | 記載なし(ブタ皮膚の試験。ヒト被験者はいない) | 記載なし(『3日間の連日塗布で組織レベルが飽和した』『組織からの消失半減期は約4日』との記述のみ) |
| Inhibitory effect of magnesium L-ascorbyl-2-phosphate (VC-PMG) on melanogenesis in vitro and in vivo Journal of the American Academy of Dermatology 1996 ・ PMID 8543691 ・ 資金源が確認できない | 3つが混在。①摘出ヒト皮膚での経皮吸収(塗布48時間後に1.6%が残存)②in vitro のメラニン産生(チロシナーゼ、ヒトメラノーマ細胞)③患者での『明るくなる効果(lightening effect)』=見た目の評価。ただし誰がどう評価したかは要旨に記載なし | 10% VC-PMG クリーム | 記載なし | 記載なし(塗布期間の記載が一切ない。経皮吸収の48時間というデータのみ) |
| Sodium L-ascorbyl-2-phosphate 5% lotion for the treatment of acne vulgaris: a randomized, double-blind, controlled trial Journal of cosmetic dermatology 2010 ・ PMID 20367669 ・ 資金源が確認できない | 見た目の評価と病変数。医師による全般評価スコア(IGA)、本人による全般評価スコア、皮疹の数(lesion counts)、皮膚忍容性、有害事象 | アスコルビルリン酸ナトリウム(APS)5% ローション | 『APS 5%ローションの有害事象の頻度と皮膚忍容性のプロファイルは、基剤(vehicle)と同程度だった』と記載。有害事象の内容・件数・人数の記載はない | 12週間 |
| Ascorbic acid 2-glucoside: An ascorbic acid pro-drug with longer-term antioxidant efficacy in skin International journal of cosmetic science 2021 ・ PMID 34679221 ・ メーカー資金 | 組織への送達量と酸化ストレスの指標。生きた摘出ヒト皮膚での送達量、およびヒト再構成表皮(RHE)モデルでのMDA・SOD・カタラーゼ。ヒト被験者はいない | アスコルビン酸(AA)15%、アスコルビン酸2-グルコシド(AA2G)1.8% | 記載なし(ヒト被験者も動物も用いていない) | 記載なし(『AA当量の最大フラックスは12時間、吸収は24時間まで継続』との記述のみ) |
| Double-blind, half-face study comparing topical vitamin C and vehicle for rejuvenation of photodamage Dermatologic surgery 2002 ・ PMID 11896774 ・ 資金源が確認できない | 見た目の評価と組織(生検)の両方。シワ・色素沈着・炎症・水分の臨床評価(開始前と4・8・12週)+12週時点で4人に2mmパンチ生検(H&E染色、I型コラーゲンmRNAのin situハイブリダイゼーション)+本人の質問票 | アスコルビン酸10%(水溶性)+テトラヘキシルデシルアスコルビン酸7%(脂溶性)を無水ポリシリコンゲル基剤に配合 | 『炎症の所見が認められた患者はいなかった(No patients were found to have any evidence of inflammation.)』と記載。ただし炎症は有効性の評価項目としても挙がっており、有害事象そのものの集計は要旨にない。この一文以外に副作用の記載はない | 12週間 |
| A topical antioxidant solution containing vitamins C and E stabilized by ferulic acid provides protection for human skin against damage caused by ultraviolet irradiation Journal of the American Academy of Dermatology 2008 ・ PMID 18603326 ・ 資金源が確認できない | 紫外線ダメージの指標(シワ・シミの改善ではない)。紅斑、サンバーン細胞、免疫組織化学によるチミンダイマーとp53、リアルタイムPCRによるサイトカイン(IL-1α、IL-6、IL-8、IL-10、TNF-α) | L-アスコルビン酸15%、α-トコフェロール1%、フェルラ酸0.5%(CEFer) | 記載なし | 4日間(塗布し、その後に紫外線照射) |
| Ferulic acid stabilizes a solution of vitamins C and E and doubles its photoprotection of skin The Journal of investigative dermatology 2005 ・ PMID 16185284 ・ 公的資金 | 紫外線ダメージの指標。紅斑とサンバーン細胞の形成、カスパーゼ3・7の誘導、チミンダイマーの形成。光防御の評価はブタ皮膚 | L-アスコルビン酸15%、α-トコフェロール1%(フェルラ酸の濃度は要旨に記載なし) | 記載なし | 記載なし |
| Perifollicular pigmentation is the first target for topical vitamin C derivative ascorbyl 2-phosphate 6-palmitate (APPS): randomized, single-blinded, placebo-controlled study The Journal of dermatology 2007 ・ PMID 17291309 ・ 資金源が確認できない | ★確認できていない。PubMed に要旨が掲載されていない(No abstract available)。3ページの短報で、全文は有料 | ★確認できていない。要旨が存在しないため、APPS の濃度は分からない。「記載なし」ではなく「確認できていない」 | ★全文が有料かつ要旨が非掲載のため、副作用の記載の有無を確認できていない。これは「記載なし」ではない | ★確認できていない(要旨が存在しない) |
| Topical Vitamin C and the Skin: Mechanisms of Action and Clinical Applications The Journal of clinical and aesthetic dermatology 2017 ・ PMID 29104718 ・ 資金提供なし | 該当なし(ナラティブレビュー。一次データなし) | ★「試験で使われた濃度」は該当なし。本文で著者は『生物学的に意味を持つには8%超が必要』『評判の良い製品は10〜20%』『20%を超えても生物学的意義は増えず、むしろ刺激を起こしうる』と述べている。これは著者の推奨であって、この論文が行った試験の濃度ではない。よく引用される「10〜20%が最適」の出典はここだが、レビューの記述である | 本文に『20%を超える濃度は、いくらかの刺激(some irritation)を起こしうる』との記述。件数・人数・出典となる試験の記載はない。著者は外用ビタミンCの安全性プロファイルは良好としている | 該当なし |
| A new case of allergic contact dermatitis caused by 3-o-ethyl ascorbic acid in facial antiageing cosmetics. Contact Dermatitis 2019 ・ PMID 31066077 ・ 資金提供なし | ★確認できていない。PubMed にも Europe PMC にも要旨が存在しない(abstractText フィールドが無いことを確認)。Contact Dermatitis 誌の2ページの短報で、全文は有料 | ★確認できていない。要旨が存在しないため、3-O-エチルアスコルビン酸の配合濃度は分からない | ★タイトルが『顔用アンチエイジング化粧品中の3-O-エチルアスコルビン酸によるアレルギー性接触皮膚炎の新たな1例』であり、有害事象そのものを報告した症例報告である。ただし全文が有料かつ要旨が非掲載のため、症例の詳細(重症度・経過・パッチテストの結果)は確認できていない。1例の症例報告であり、頻度は分からない | ★確認できていない(要旨が存在しない) |
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