お風呂と保湿
解説は書いていません。私たちが論文をどこまで辿れたかを、効果 / 副作用 / 使い方の3つに分けて、そのまま並べています。
「出典が見つからなかった」は「効かない」ではありません。調べたけれど確かめられなかった、という意味です。
成分のランキング: 9 位(2 点)
★ この順位は、論文が決めたものではありません。私たちが決めた重みで計算したものです。重みは 成分ごとの証拠 のページに全部書いてあります。
そして、順位は「効く順」ではありません。「調べられている順」です。
効果
調べましたが、この成分について「効果」で書けることが見つかりませんでした。無いのではなく、まだ辿れていないという意味です。
副作用4 件
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熱いお湯は肌のバリアを壊す
機器の測定値だけ
健常者50人で、約41℃の湯に手を10分浸けるとTEWLが 25.75 → 58.58 g·h⁻¹·m⁻²(約2.3倍、p<0.001)に増え、皮膚pH(6.33 → 6.65)と赤みも上がった。約11℃の冷水では TEWL は 34.96 までの上昇にとどまった
浸けたのは「手」であって全身浴ではない。1回・10分の曝露で、長期の追跡はない。「熱い湯が皮脂を溶かす」という説明は、この研究が脂質を測っていないため確認できない
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長風呂すると肌が乾燥する
機器の測定値だけ
タイの健常者65人(前腕130本)で3/5/10/15/20分の浸水を比べたところ、浸漬時間とTEWLに有意な相関はなかった(p=0.191)。角層水分量は湯から上がった直後にピークとなり、5分以内に急速に低下した(p<0.001)
パイロット試験で、水温の記載がない。「◯分を超えると乾燥する」という閾値を示した研究は見つからなかった。一方「浸かる時間を延ばしても角層水分量は増えない」ことは示されている
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弱酸性の洗浄剤でないと、肌のpH調整機能が壊れる
機器の測定値だけ
石鹸系洗浄剤を5年以上使ってきた群と、弱酸性洗浄剤を5年以上使ってきた群を比べた日本の研究では、洗浄前のpH・洗浄直後のpH・6時間のpH回復速度のいずれにも差がなかった。一方、1回の洗浄を見た試験(健常者15人)では、水だけの洗浄より石鹸を使った洗浄のほうがpH上昇と紅斑が大きく、洗浄を繰り返すほどTEWLが累積的に増えた
長期使用の研究は抄録のみの確認で被験者数が不明、第1著者は花王の所属。1回の洗浄でpHが一時的に上がることと、pHを戻す力そのものが壊れることは別の話。研究によって結果が割れているテーマ
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ナイロンタオルでこすると肌が乾燥する
出典が見つからなかった
こすり洗いがTEWLや角層水分量を悪化させることを定量的に示したヒト試験は見つからなかった。辿り着いたのは緑膿菌性毛包炎の患者10人の症例集積で、10人中8人が入浴時にナイロンタオル等で体をこすっており、2人のタオルから緑膿菌が分離され、使用をやめると速やかに軽快して再発しなかった
症例集積で対照群がなく、因果関係は証明されていない。これは「乾燥」ではなく「感染」の研究であり、TEWLも角層水分量も測っていない
使い方1 件
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風呂上がり3分以内に保湿しないと手遅れになる
出典が見つからなかった
「3分」という数字の出典は、どの一次文献にも見つからなかった。塗るタイミングを比べた試験は2本あり、入浴直後 vs 30分後(ランダム化クロスオーバー、n=10)も、入浴後5分以内 vs 90分後(日本、n=8)も、角層水分量に有意差はなかった
ただし「入浴して何も塗らない」条件だけは、90分間の平均角層水分量が入浴前を下回った(アトピー群91.4%、健常群94.6%)。「早く塗る」より「塗る」。日本の試験は常盤薬品工業の資金で、著者4名のうち3名が同社の社員。塗る量(1.0 mg/cm²未満では有意に上がらなかった)のほうがはっきり効いていた