日焼け止め
解説は書いていません。私たちが論文をどこまで辿れたかを、効果 / 副作用 / 使い方の3つに分けて、そのまま並べています。
「出典が見つからなかった」は「効かない」ではありません。調べたけれど確かめられなかった、という意味です。
成分のランキング: 1 位(8 点)
★ この順位は、論文が決めたものではありません。私たちが決めた重みで計算したものです。重みは 成分ごとの証拠 のページに全部書いてあります。
そして、順位は「効く順」ではありません。「調べられている順」です。
効果5 件
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日焼け止めを毎日塗ると、皮膚の老化を防げる
ヒト試験まで辿れた
903人を4.5年追ったランダム化比較試験(公的資金)で、皮膚老化の進行が毎日塗る群のほうが24%少なかった(相対オッズ 0.76、95%CI 0.59–0.98)。毎日群では4.5年間で皮膚老化の増加が検出されなかった
ただし、その試験で使われたのは SPF15+。評価部位は手の甲で、顔ではない。オーストラリアの高紫外線環境の集団
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日焼け止めは皮膚がんを防ぐ
ヒト試験まで辿れた
同じナンボア試験(1,621人・4.5年)で、有棘細胞がんの腫瘍数の率比は0.61。試験終了10年後の追跡では、浸潤メラノーマが毎日群3例 vs 対照群11例(HR 0.27、95%CI 0.08–0.97)
基底細胞がんでは率比1.03で差がつかなかった。メラノーマは副次評価項目で、イベント数も少ない(全メラノーマでは HR 0.50、p=0.051 で有意水準に届かず)
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シワを防ぐならSPF50が必要
出典が見つからなかった
SPF30とSPF50を直接比べて、シワ・光老化のアウトカムを評価した長期試験は見つからなかった。光老化を防いだ唯一のランダム化試験で使われたのはSPF15+
「SPF50は不要」という意味ではない。比べた試験が見つからなかった、という記録
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PA++++はPA+++より肌を守ってくれる
出典が見つからなかった
PA+++とPA++++を比較して、シワ・シミ・光老化に差が出るかを見た臨床試験は見つからなかった。PAはPPD法(持続型即時黒化)という実験室の測定値に基づく等級
UVA防御そのものに意味があること(UVAが真皮に届く)は支持されているが、「+の数が1つ増えると肌がどうなるか」を人で確かめた試験は確認できなかった
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実際の使い方では、SPFの数字が高いほうが日焼けしにくい
企業資金の試験だけ
健康な成人199人の顔の左右にSPF50+とSPF100+を塗り、塗る量も回数も本人の自由にして1日スキーをしてもらった二重盲検・半顔比較試験で、SPF50+側のほうが日焼けが強かった人が55.3%(110/199)、逆は5%(10/199)だった
著者6名のうち4名が Johnson & Johnson Consumer Inc.(高SPF製品の販売元)の所属。標高の高いスキーリゾートで平均6時間の曝露という条件で、評価項目は日焼け(紅斑)であってシワではない
副作用3 件
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日焼け止めを塗るとビタミンDが不足する
ヒト試験まで辿れた
76研究(RCT2件を含む)を集めた系統的レビュー(公的資金)の結論は「実生活の場面で使われる日焼け止めが25(OH)D濃度を下げるという証拠はほとんどない」。観察研究では、むしろ日焼け止め使用者のほうが濃度が高い例が多かった
実験室で人工紫外線を当てる条件では、日焼け止めはビタミンD産生をかなり抑制した。フィールド試験で使われた日焼け止めはSPF16程度で、SPF50を毎日全身に塗った場合のデータではない
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日焼け止めの成分は血液に吸収される
ヒト試験まで辿れた
FDAが行ったランダム化臨床試験(健康なボランティア24人、2 mg/cm²を体表面積の75%に1日4回・4日間)で、全製品が1日目にFDAの閾値 0.5 ng/mL を超えた(オキシベンゾンは最高209.6 ng/mL)
著者自身が「これらの結果は、個人が日焼け止めの使用を控えるべきことを示すものではない」と明記している。「最大使用条件」は日常とかけ離れた塗り方で、害を示したデータではない
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日焼け止めはかぶれる(肌荒れを起こす)
ヒト試験まで辿れた
FDAのランダム化臨床試験(健康なボランティア24人、23人が完了。体表面積の75%に1日4回・4日間塗る条件)が、有害事象を人数まで報告している。「最も多かった有害事象は発疹(rash)で、各日焼け止めについて1人に発生した」
日焼け止めの論文12本のうち、有害事象を人数まで報告しているのは、この1本だけだった。しかもこの試験の塗り方は、成分の血中濃度を測るための「最大使用条件」であって、日常の塗り方ではない。日常の使い方でかぶれる頻度を示したデータは見つからなかった。残りの論文のうち2本は全文が有料で、副作用の記載があるかどうかすら確認できていない
使い方4 件
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日焼け止めは塗る量が足りないとSPF表示どおりに働かない
機器の測定値だけ
アジア人の健康なボランティア15人で塗布量を0.5〜2.0 mg/cm²に振ってSPFを実測したところ、表示どおりのSPF値が出たのは2.0 mg/cm²を塗ったときだけだった。塗布量とSPFの関係は指数関数的増加に最もよく当てはまり、量が減るとSPFは直線以上の勢いで落ちた(p<0.05)
実験室でのSPF測定(紫外線を当てて紅斑の出方を見る)であり、日常生活での日焼けやシワを見た試験ではない。n=15
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日焼け止めは2〜3時間ごとに塗り直す
出典が見つからなかった
「2〜3時間ごと」を検証した臨床試験は見つからなかった。辿り着いたのは2001年の数学モデル(理論計算)の論文で、その答えは「外出開始から20分後に塗り直すと、2時間後に塗り直した場合に受けるUV曝露の60〜85%に減る」だった
モデル研究であって、実際の人で検証されたわけではない。汗・水・タオルで落ちたら塗り直す、という部分も臨床試験で確かめられてはいない
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室内でも、窓ガラス越しのUVAで顔が老ける
企業資金の試験だけ
出典として辿り着いたのは、職業上、顔の片側だけ長年窓からの光を浴びてきた10人のパイロット研究。窓側では、シワの臨床スコアと、頬のシワの体積・粗さが有意に大きかった(p<0.05)。資金提供は化粧品企業(The Boots Company)
対照群のない10人の探索的研究で、窓ガラスのUVA透過率そのものは測っていない。「室内・曇り・冬でも日焼け止めを」を検証した介入試験は見つからなかった。★ 2026-07-14: ここには「目の下のシワ体積が平均26%多かった(p<0.05)」と書いていた。全文(PMC2946854)を開いて項目ごとに確認したところ、この26%の項目だけは p>0.1 で、有意水準に届いていなかった。p値そのものは論文に実在するが、付ける先が違っていた。有意だったのは臨床スコアと頬のシワ体積・粗さのほうなので、そちらに直した
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顔と首には、指2本分の日焼け止めを塗る
出典が見つからなかった
出典は2002年にBMJに載ったレター(読者投稿)だった。体を11区画に分け、各区画に人差し指と中指の2本分を絞り出すと、SPFを測るときの基準量(2.0 mg/cm²)に近づく、という面積からの計算に基づく目安。査読付きの原著論文ではない
実際に人に塗って、指2本分で 2.0 mg/cm² になることを測った試験は確認できなかった。指の長さの個人差や、製品の粘度による差も検証されていない。塗布量とSPFの関係そのものには別の実測データがある(sunscreen-amount-matters)