「塗る」の記事
8 本あります。すべて、論文の一次情報まで辿って書いたものです。
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【誰が資金を出したか vol.3】
PDRN(サーモンDNA)の化粧品を調べたら、この分野の最初の第III相試験が「撤回済み」でした
ヒトで調べた試験は1本だけ。注射の第III相試験は撤回されていました
塗るPDRN化粧品のヒト試験は、探した範囲で1本だけ。31人・28日間・プラセボ対照なし。その論文は「利益相反なし・資金提供なし」と申告していますが、著者5人のうち3人が化粧品企業2社の所属です。そして注射(リジュラン)の第III相試験は2016年に撤回されていました。理由は「利益相反の開示の誤りと、資金提供元の誤った記載」でした。
8 本の論文を確認ハリシワ読む -
【数字の出どころ vol.1】
日焼け止めのSPF、結局いくつを選べばいいのか
効果が確かめられたのは「SPF15+」。足りないのは数字ではなく、量でした
日焼け止めは、基準の何割しか塗られていないのか
乳液タイプ 0.3下地クリーム 0.5スプレー 0.5ジェル 1.2単位: mg/cm²
SPFを測るときの基準量 2.0 mg/cm²。ここに届いて、はじめて表示どおりのSPFが出る
出典: Marume 2020(日本化粧品技術者会誌、日本人女性131人の実測) 毎日塗ることの効果は、903人を4.5年追ったランダム化比較試験で確認されています。ただし、その試験で使われたのはSPF15+でした。「SPF50でないとダメ」を裏付ける長期試験は見つかりません。一方、日本人女性が顔に塗る量は基準の約15%でした。伸ばすべきは数字ではなく、量です。
12 本の論文を確認日焼けシワシミ読む -
【数字の出どころ vol.2】
レチノールは濃いほうがいいのか
濃度を上げても見た目は変わらず、副作用だけがはっきり増えていました
肌に合わずに、使用をやめた人の数
0.3% を使った群 4人1% を使った群 23人218人が6週間、自宅でレチノールを使った試験
肌の反応が「なし、または軽度」で済んだ人は、0.3%群 88.7% に対して 1%群 62.1%(p<0.001)。出典: Mellody 2022(Int J Cosmet Sci、218人の在宅忍容性試験) 効果は濃度に比例せず頭打ちになる一方、副作用だけが濃度に比例して増えていました。0.3%と1%では、使用を中止した人が4人対23人。そして「週2回から始める」「バッファリング」に、臨床試験の裏付けは見つかりませんでした。
8 本の論文を確認シワ赤み敏感肌読む -
【数字の出どころ vol.3】
「誘導体は皮膚でビタミンCに変換される」——その大前提を確かめた研究は、ブタの皮膚でした
新しくて高機能とされる誘導体ほど、ヒトでの根拠が薄いという結果でした
この分野で最も引用される経皮吸収の研究は、ブタの皮膚を使ったもので、しかも「誘導体を塗っても皮膚のビタミンC濃度は上がらなかった」と書かれています。新しく高機能とされる誘導体ほど、根拠が薄いという逆転が起きています。
12 本の論文を確認シミくすみ読む -
【数字の出どころ vol.4】
「最先端」の成分は、ヒトで何本調べられているのか。8つ数えました
エクソソームのヒト比較試験は3件。3件とも、針で肌に穴を開けてから使っていました
同じ検索式で数えた、ヒトでのランダム化比較試験の本数
ヒアルロン酸 154レチノール 65セラミド 64ナイアシンアミド 48ビタミンC 46ヒト幹細胞培養液 6エクソソーム 3PDRN 2単位: 本(2026-07-14 実測)
★ これは成分の順位ではありません。「調べられた回数」であって「良さ」ではありません。本数が少ないことは、効果がないことの証拠にはなりません(分かるのは「まだ確かめられていない」まで)。逆に、本数が多いことも品質の保証ではありません——ヒアルロン酸の154本のうち最大の塊(71本)は、塗る化粧品ではなく注射・充填の試験です。検索式: "<成分名>"[tiab] AND skin[tiab] AND "randomized controlled trial"[pt](8成分とも同一。2026-07-14) PubMed で8つの成分に同じ検索式を当て、ヒトでのランダム化比較試験の本数を数えました。エクソソーム3件、PDRN 2件、ヒト幹細胞培養液6件、ヒアルロン酸154件。ただし、数え終わって残ったのは「本数では何も決まらない」という事実でした。エクソソームの3件は3件とも針か手術を伴い、ヒアルロン酸の154件の最大の塊は注射です。
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エクソソーム化粧品は、ヒトで確かめられているのか
「塗るだけ」を対照群を置いて確かめたヒト試験は、探した範囲で見つかりませんでした
エクソソームを対照群を置いてヒトで調べた美容試験は、探した範囲では3本とも「針か手術で肌を傷つけたあと」に使うものでした。「塗るだけ」に最も近い1本は対照群がなく、著者に製品を売る会社の所属者が含まれます。よく引かれる厚労省の注意喚起は、化粧品ではなく医療機関向けの「試薬」が対象でした。効かないとは言えません。言えるのは「塗るだけの確かなデータが、まだ見つからない」までです。
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【出典をたどる vol.4】
レチノールとビタミンCは、併用してはいけないのか
「同じ夜に使うな」を人の顔で試した臨床試験は、見つかりませんでした
「同じ夜に使うと片方が台無しになる」を人の顔で確かめた臨床試験を、11通り検索して探しましたが、見つかりませんでした。禁忌の根拠は臨床試験ではなく化学の理屈でした。一方、化学者は両者を1つの分子に結合させ、その結合体は単体より安定でした。
4 本の論文を確認シワ敏感肌赤み読む -
「ミトコンドリアケア」は、ヒトで確かめられているのか
機序は本物。でも「塗って肌が変わった」の出典は、マウスと培養皿でした
「ミトコンドリアを回復させたらシワが戻った」で引かれる有名な研究は、マウスの遺伝子操作でした。クリームは使っていません。話題のウロリチンAの肌データは培養皿の細胞とマウスまで。唯一ヒトの塗布データがあるCoQ10も、その研究と総説を書いたのは製品メーカーの社員でした。健康な肌に塗って老化を測ったヒトの試験は、探した範囲では見つかりませんでした。効かないという意味ではありません。
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